
通訳案内士試験は語学に関する唯一の国家資格試験です。試験科目は筆記(第1次)と口述(第2試験)に分かれています。通訳案内士は、単に語学力が優秀というだけでなく、日本地理、日本歴史、更に産業、経済、政治及び文化といった分野に至る幅広い知識が求められており、外国人旅行者に日本をより良く理解してもらうための、いわば「民間外交官」として重要な役割を担っています。この試験に合格するとプロの「通訳ガイド」として就業できる資格が与えられます。通訳案内士試験は、年齢、性別、学歴、国籍等に関係なくだれでも受験できます。
①~③については、だいたい「成語」が出題されることが多い。「成語」とまでは言えなくても、慣用的な四文字熟語が出題されることもしばしばある。また、一般的な二文字の熟語も出題の対象となる。「成語」に限らず、一般単語から諺まで、広範囲にわたって語彙力を付けることがいちばん良い方法ではある。
中文日訳に関しては、アンダーラインの個所だけでなく、文章そのものを2,3回じっくり読んでから、翻訳に取りかかったほうがよい。一つ一つの語句を忠実に訳そうすると無理が生じるので、文章全体の意味を把握した上で、「適当に」「ごまかす」ことも、場合によってはよい方法かもしれない。もちろん直訳でき、かつ訳文が日本語の習慣に反する個所がなければ、それが最も良い方法ではある。
1.と同様、文学作品などを日本語に訳す問題である。文学作品に使われている表現ほど訳しにくいものはないが、問題はどうやって「一を以て十を知る」か、つまり表面上の語句から、作者が伝えようとする意図・主題をどう読みとるかということである。中国語の文字は、一字一字に多くの役割や意味があるが、それに必要以上にこだわると、逆に間違いのもとになることが多い。一つ一つの漢字を理解することより、文章の意味を「大まかに」理解することのほうがもっと大事であるということを心に留めておきたい。
3.成語または諺に関する問題である。日本語の中の成語、諺というのは、中国から輸入したものもあれば日本独自のものもあるが、通訳ガイド試験では、日本独自のものを中国語に訳す、あるいはふさわしい中国語の表現を選択する。また、1.の①~③が四字熟語だとすれば、ここでの成語・諺には慣用表現的なものが多い。知識がなくても漢字を通して想像がつくものもあるが、想像が難しい場合も多々あるので要注意。
日本語の辞書を調べれば、中国語のある諺に相当する表現はたいてい載ってはいるものの、日常生活において、ほとんどが使われていないというのも事実である。特に若い人にその傾向が強いが、年の差を問わず、まず日本語の諺を覚える必要があるといえる。
日本語のある単語あるいは特定の表現を中国語に訳す問題である。出題される範囲が広く、非常に訳しにくい問題が多い。ここに出題される表現の範囲は、政治、経済、歴史、社会一般および個人的な趣味など、あらゆる分野を網羅している。また、日本語は名詞的表現を好み、一つの名詞あるいは固有名詞となっているものが多いが、中国語にそれに相応する単語がない場合も多いので、うまく説明的に訳す必要がある。
範囲は広いが、出題傾向をつかめないこともない。ここ1年間のでき事、流行語、注目を集めた社会現象、最新技術用語および経済情勢などに関する表現が出題される可能性が高い。日本語の表現に相当する端的かつ簡単な中国語の表現を知っていればいちばんよいのだが、なかなかそうはいかないことが多い。ここでお薦めできることとしては、知っていようがいまいが、自信があろうがなかろうが、とにかく埋めていくことである。全然自信がなくても偶然合っていたということも十分あり得るからである。
この問題をうまく解くには、自分の日頃の興味を広範に持つ必要がある。また、ある日本語の表現を自らすすんで訳そうという積極的な姿勢が重要で、普段から実行してみることが必要である。
日本のある現象、ある表現について、簡単明瞭な中国語で説明を加える問題である。ガイド試験の趣旨を想起してもらいたい。通訳ガイドというのは、外国人(中国語の場合は中国人)に日本の政治、経済、地理、歴史、日常生活などについて説明するのが目的なので、外国人に聞かれそうな問題、あるいは日本固有の特徴としてぜひ外国人に分かってもらいたいというような現象・事柄はすべて出題範囲となっている。
このような問題はだいたい40字前後(年度によっては、30字、60字になっている場合もある)と文字数が限定されているが、次の3つの要素を考慮して解答すれば間違いないといえる:①定義、②簡単な紹介、③結論あるいは締めくくり。
「和服」を例に取って説明したい。「和服是日本的传统服装。很多人在参加结婚典礼等重大活动时穿和服.和服和日本人的关系是非常密切的。」以上を模範解答として見ると、初めの1句が定義、2番目の文が簡単な紹介、最後の1句が結論あるいは締めくくりとなる。ここで重要なところは、①と③である。中でも③が最も重要である。日本の事情を外国人説明するとき、日本人として「知っている」ことは一つのメリットである。しかし、知っているがためにデメリットとなる場合もある。知っていることが多すぎて、どこから着手すればいいか分からない、あるいはいざ説明を始めると、どこまで話すべきか分からなくなり、結局、いろいろ説明したが全然、要領を得ていない、ということになりやすいからである。
順序としては、次のように考えるとよい。まず①を考える。それから③を考える。最後に②を考える。①と③が決まると文字数がだいたい決まってくる。②の簡単な説明はいろいろな角度から考えられるが、方法としては、ポイント③の結論あるいは締めくくりに至りやすいようなものがよい。
文字数についてだが、40文字前後と決められた場合は30字から50字の間に収めたほうがいい。また、多めにオーバーするよりは短めのほうが好ましいといえる。
複雑に考える必要は全くなく、シンプルに臨んでもらいたい。
日本のある状況を、単語レベルではなく文章に訳す問題である。高度なテクニックが必要である。単語の知識が必要なだけでなく、その上、文と文の間をつなぐ接続詞、副詞との連携プレイが重要になってくる。直訳できればいちばんよいが、できないような題材もしばしばあるので、工夫が必要である。